TMRセンター

TMRセンター概要

配合飼料の大幅な価格変動や購入乾草高騰の直撃を受け、日本の畜産経営は今、大きな危機に直面しています。
こうした中、国や独立行政法人、都道府県、関係団体などが一体となって自給飼料の増産に向けた取り組みを進めています。
特に自給飼料とエコフィード(食料残さなどを利用した飼料)を高度に活用できるTMRセンターは、
飼料生産の基盤が脆弱な地域において、画期的な飼料供給施設として畜産農家から大きな期待が寄せられています。
施設名 浜名酪農業協同組合TMRセンター
設立 2009年1月30日
所在地 〒431-1204  静岡県浜松市西区白洲町867-1
電話番号 053-487-5399
FAX番号 053-487-5398
メールアドレス hamanaraku-tmr@cube.ocn.ne.jp
代表者 センター長 佐藤 圭
従業員数 31名 (正社員:23名 パート:8名)
・製造部:26名
・指導部(酪農コンサルタント):2名
・総務部:3名
事業内容 主に乳牛向け飼料の製造・販売・配送

TMR飼料とは

TMR飼料とは、Total Mixed Rationの略で、粗飼料や配合飼料、ミネラル、ビタミンなどを混ぜ合わせた『完全混合飼料』を意味します。
牛の状態に合わせて、必要な栄養素から構成してメニューを組み、製造する飼料です。
飼料生産事業部で栽培された飼料と、おから・ビール粕などを混合して作ることにより、安価なTMRが製造できます。

浜名酪農TMRセンター設立の経緯

近年、バイオエタノールの普及などにより、世界的に、とうもろこしなどの穀物価格が上昇し、飼料代が大幅に増加、経営を圧迫するようになりました。
また組合員の高齢化や、近い将来に後継者へ経営を委譲するためには、酪農に係るあらゆる負担の軽減が必須と考え、安定した基盤づくりを目指してTMRセンターが設立されました。

浜名酪農TMRセンターの特徴

・組合内での飼料生産事業によりTMR飼料製造に使用する自給飼料作物を組合独自に生産する機能があります。
・専門の農地渉外職員により、遊休農地活用を中心とした農地集積を推進しています。
・コンサルタントを行う専門職員が常駐し、各牧場ごとに各1名の担当制を設けて対応しています。

また、獣医師による定期繁殖健診も加えることで、より安定した牛群の管理を実現しています。

TMRセンター導入による酪農家へのメリット

飼料費の削減
飼料用作物(デントコーン)を独自に生産し、利用することやエコフィードなどの有効利用により世界の情勢に左右されることなく良質で安価なTMR飼料を製造することができ、結果として飼料費の軽減が実現できました。

乳量の増加・乳質の向上・牛群の健康状態の安定化
専属の酪農コンサルタントが各牧場を定期的に巡回し、それぞれの牛群の様子を細かく観察、また飼養管理などのアドバイスをすることで、環境と飼料双方からの状況改善により、乳量の増加・乳質及び繁殖の成績の向上・病気の減少につながっています。
労働力・労働時間の大幅な減少
TMRセンターが設置される前までは、各牧場にて自身で行っていた飼料用作物の生産や飼料の配合などに費やしていた労働力や労働時間が、TMRセンター設置により大幅に軽減され、その時間を飼養管理などに充てることができるようになりました。
堆肥の処理からの解放
今までは、各牧場で堆肥の処理に頭を悩ませていましたが、飼料生産事業にて堆肥の処理を一貫して行うため、酪農家の負担が大幅に軽減されました。
規模拡大と事業継承
飼料費や労働力・労働時間の軽減、酪農コンサルタントの指導による乳質の向上など、酪農経営の安定感が増し、後継者による事業継承が推進されています。
また、規模拡大の動きも組合内に広がっており、TMRセンターの設立後、3軒の牧場にてフリーストール化が実現しています。

TMRとサイレージ製造・販売

浜名酪農TMRセンターでは、バランスよく設計されたTMR飼料やサイレージを製造・販売しています。
牧場ごとに牛の状態や経営などを考慮し、専属の酪農コンサルタントによる飼料設計を経て、あなただけのオーダーメイドTMR飼料を作ることも可能です。

商品一覧

MKS(乳牛用飼料) (A飼料)
荷姿:ロールラッピング
重量:420~490kg前後



販売について

当センターは販売・配送を三倉飼料畜産株式会社に委託しています。販売に関しましては、こちらへお気軽にお問い合わせください。

三倉飼料畜産株式会社

TEL:0545-35-3900
FAX:0545-35-3983

TMR製造から出荷・給餌までの流れ

大型ミキサーで混合飼料を製造
粗飼料と地域から排出される食品残渣(おから・ビール粕など)をミキサーで混ぜ合わせ、使用目的に応じて栄養成分を調整した混合飼料を製造します。
バラ餌として直接、給餌車に積み込みます
混合飼料は袋詰めせず、バラ餌としてベルトコンベアから直接、給餌車に積み込むこともできます。
自動的に軽量、袋詰めされます
混ミキサーで混合した飼料は、自動的にベルトコンベアによって飼料充填機に運ばれ、計量しながらトランスバッグに袋詰めされます。